工場から「個人の口座に振り込んで」と言われたら。中国への支払いで気をつけること
中国の工場や小さな売り手から、「会社の口座ではなく、個人の口座や支付宝(アリペイ)に払ってほしい」と頼まれることがあります。手数料が安く、話が早く進むように見えるかもしれません。ただ、仕入れる側から見ると、気をつけたい点がいくつもあります。
個人の口座への支払いで起きやすいこと
1つ目は、揉めたときに取り返せないことです。1688やアリババの取引の仕組みの中で払えば、届かない・中身が違うといったときに、平台に間に入ってもらえます。個人の口座への振り込みは、その仕組みの外です。商品が届かなくても、不良でも、話がこじれたら、お金を取り戻す手段はほとんどありません。
2つ目は、相手の会社と支払い先が一致しないことです。見積を出した会社と、お金を受け取る人が別だと、誰と取引したのかがあいまいになります。後から仕様や数量で揉めたときに、約束の相手がはっきりしません。
3つ目は、記録が残りにくいことです。何にいくら払ったのかが、請求書や取引の画面と結びつきません。輸入するときに申告する価格と、実際に払った記録が合っていることは、輸入者として大切です。
中国側でも、個人の口座での受け取りが見直されている
中国では最近、一部の地域の税務当局が、会社が申告した売上と、個人の口座で受け取った額との差を確かめる動きが出ていると伝えられています。工場の側にとっても、個人の口座で代金を受け取ることは、これまでより危うくなっているということです。
仕入れる側から見ると、これまで個人の口座で受け取っていた工場が、急に受け取り方を変える、値段を見直す、といったことが起こりえます。支払いの道は、なるべく早いうちに、会社どうしの形に整えておくのが安心です。
支払いで気をつけること
会社名義の口座に払う。見積や契約を出した会社と、振込先の名義が同じかを確かめます。名義が違うときは、理由を聞き、納得できなければ払いません。
平台の中で払う。1688やアリババで見つけた相手なら、なるべくその平台の取引の中で払います。チャットでの約束も平台の中に残しておくと、揉めたときの証拠になります。
一度に全額を払わない。初めての相手には、少ない数量から始めます。前金と残金に分けられるなら、残金は出荷前の確認の後に払います。
代行を通すという選び方
自分で工場に払う代わりに、中国輸入の代行に買い付けを任せる方法もあります。売り手への支払いは代行が行うので、支払い先が個人か会社かを自分で心配する必要がありません。
タオタロウ(運営:ゴールドバッハ株式会社)は、義烏の自社倉庫で検品してから日本へ送る中国輸入代行です。代理購入では、売り手への支払いは当社が行い、欠品や値下げ、不良で減った分はお客様の残高に戻ります。工場と直接取引しているお客様の商品を、当社の倉庫で受け取って日本へ送る「転送」もご用意しています。支払いの形でお悩みのときは、ご相談ください。
執筆:和田太郎(タオタロウ代表)